3 相続分
(6) 相続分の譲渡
(イ)譲渡の対象となる相続分とは
譲渡の対象となる相続分とは、遺産の中の特定の財産または権利に関する持分ではなく、遺産全体に対する各相続人の分数的割合のことです。
(ロ)譲渡の要件
相続分の譲渡は有償、無償を問いませんが、遺産分割前になされなければなりません。
なお、相続分の一部譲渡も許されると解されます。
相続分の譲渡については特段の方式が定められておらず、口頭または書面いずれによってもすることができます。
なお、相続分の一部譲渡も許されると解されます。
相続分の譲渡については特段の方式が定められておらず、口頭または書面いずれによってもすることができます。
(ハ)相続分の譲渡の効果
相続分の譲渡により相続分が移転するため、譲受人は譲渡人の相続財産に対する分数的割合をそのまま取得します。
すなわち譲受人は相続財産を管理し、遺産分割を請求し、遺産分割に参加する権利を取得することになります。
ただし、相続分の譲渡があった場合でも、債権者の同意を得ない限り、譲渡人が相続債務を免れることはできないと解されています。
すなわち譲受人は相続財産を管理し、遺産分割を請求し、遺産分割に参加する権利を取得することになります。
ただし、相続分の譲渡があった場合でも、債権者の同意を得ない限り、譲渡人が相続債務を免れることはできないと解されています。
(ニ)相続分の取戻し
(a)相続分の取戻しとは
遺産分割前に相続人が相続分を第三者に譲渡した場合に、他の相続人がその価額及び費用を償還して、その相続分を取戻すことができます。
相続分の取戻権が発生するためには、相続分が共同相続人や包括受遺者以外の第三者に譲渡されることを必要とします。
相続分が共同相続人間で譲渡された場合には、共同相続人の相続分が変更するだけですから、相続分の取戻しはできません。
相続分の取戻権が発生するためには、相続分が共同相続人や包括受遺者以外の第三者に譲渡されることを必要とします。
相続分が共同相続人間で譲渡された場合には、共同相続人の相続分が変更するだけですから、相続分の取戻しはできません。
(b)取戻権の行使方法
相続分の取戻権は相続人の1人が単独で行使することができ、相続人全員で共同して行使する必要はありません。
なお、取戻しと引換えに、第三者に対して、相続分の価額や譲渡に要した費用を償還しなければなりません。
なお、取戻しと引換えに、第三者に対して、相続分の価額や譲渡に要した費用を償還しなければなりません。
(c)取戻しの効果
取戻権が行使されると、第三者は当然に相続分を喪失します。
取り戻された相続分の帰属については、取戻権を相続人の1人が単独で行使した場合には、その者に属します。取戻権を相続人複数で行使したときは、償還した額や費用の分担の割合に応じて各自に属するという説と、譲渡相続人以外の共同相続人全員にその相続分の割合に応じて帰属し、取戻しに要した費用、償還に要した費用はそれらの全相続人がその相続分の割合に応じて負担することになるという説とに分かれています。
取り戻された相続分の帰属については、取戻権を相続人の1人が単独で行使した場合には、その者に属します。取戻権を相続人複数で行使したときは、償還した額や費用の分担の割合に応じて各自に属するという説と、譲渡相続人以外の共同相続人全員にその相続分の割合に応じて帰属し、取戻しに要した費用、償還に要した費用はそれらの全相続人がその相続分の割合に応じて負担することになるという説とに分かれています。