1 相続
(9)寄与分
- 遺言で寄与分を定めることができますか
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寄与分
寄与分は、被相続人の事業に関する労務の提供や財産上の給付、被相続人の療養監護、その他の方法により、相続財産の維持又は増加に特別の寄与をした相続人がいる場合に、具体的相続分の算定の際してその寄与を考慮する制度です。
そこで、例えば「甲の寄与分として1000万円を認める」とか「甲の寄与分は認めない」というように、被相続人が寄与分を遺言で定めることができるかが問題となります。 -
遺言事項の法定
遺言によって定めることが可能な事項については、法律上規定されています。
それ以外の事項を遺言に記載しても、それは法律上の効果を生じず、事実的、訓示的な意味を有するにとどまります。
遺言で寄与分を定めることができるという法律上の規定は存在しないため、遺言での寄与分の指定には法律上の効果はありません。 -
寄与分決定の手続
寄与分は、まず、共同相続人の協議で定めることになっています。
共同相続人の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所の調停又は審判で寄与分を定めます(民法904条の2、 家事審判法9条1項乙類9号の2)。
寄与分の決定に際しては、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他の一切の事情から、特別の寄与といえるかどうかが総合的に判断されます。
以上より、遺言による寄与分の指定を行った場合でも、それが法律上の効果を生じるものではなく、寄与分決定手続の中で、寄与の態様、程度に関する一資料となるに過ぎません。
(相続紛争の予防と解決マニュアル)
http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1230.html
http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1239.html
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